学科案内
現場がわかる、実習レポートFieldword Report
保育所、児童養護施設、知的障害児・者施設など様々な現場で実習体験を行えるのが、本校の学びの大きな特徴。
でも「実際には何をするの?」、「どんなことが学べるの?」とハテナがいっぱい。
そこで、実習にチャレンジした学生たちが大集合! 実践したからこそ学べた&感じることができたアレコレをレポートしてくれました。
保育所実習
声のかけ方ひとつで子どもの行動は変わる!
田渕 藍菜さん 保育科2年
大阪府立柴島高等学校出身
3~5歳の異年齢クラスで34名の子どもたちを担当。「子ども全員と関わる」ことを目標に、手遊びや絵本の読み聞かせを披露する一方、保育所の清掃や翌日の準備などの雑務も行なった。最終日、「もうおしまいなの?」と子どもたちに言われ、とても感激したそう。
思った以上に自分で何でもできる子どもたち。実習では、彼らを見守ることが主な役目でした。時々、次の行動を促す『声かけ』をするんですが、これが難しくって。例えば給食中におしゃべりしている子がいた時、「時間がないから早く食べよ」と言っても効果なし。でも保育士さんが「○○くんが食べてくれなくて、ごはんさんかわいそうに」と言うと食べ始めたんです!また、子どもに何か伝える時は必ずそばへ行き、目線を合わせて話されていて。そんな保育士さんの接し方は、とても勉強になりました。
保育所実習では、保育士として子どもの健全な心身の発達をサポートするために、子どもが年齢や発達に応じた遊びをしたり、食事、トイレの仕方などの基本的な生活習慣を身につけるための働きかけや保護者との連携について学びます。
幼稚園実習
子どもの反応に合わせて関わることの大切さを実感!
村井 芽衣さん 保育科3年
京都府立洛水高等学校出身
今回はキャンパス内にある幼稚園の5歳児クラスで半日実習を経験。実習前にはエプロン&小道具づくりや演技の練習など入念に準備を行なった。また実習中は、楽しい雰囲気を作りながらも、常に周囲にアンテナを張っていた先生の姿も印象的だったそう。
歓声を上げて笑ったり、目をまん丸にして真剣に見ていたり。エプロンシアター(エプロンを舞台に行なう劇)を披露した時は、園児の豊かな表情に大感激!事前の練習時には想像もしていなかったリアクションもいっぱい返ってきました。はじめは計画どおりに進めることばかり考えていたけど、子どもの反応に合わせて時間配分を変えるなど、より楽しめるような工夫を加えていったら、さらに喜んでくれて…!実際に子どもと関わるからこそ分かることってたくさんあるなと、ひしひし実感しましたね。
幼稚園実習では、教諭=先生として、子どもたちが遊びや活動を通して健康な身体を養い、自立心、探究心などを身につけることをサポートするために、リズム遊び、歌、造形活動、絵本の読み聞かせ、外遊びなどについて学びます。
乳児院実習
『愛される』という経験は子どもの成長にとても大切。
高原 唯さん 2010年児童福祉科卒業
大阪府立松原高等学校出身
毎日2時間かけて通学していた高原さん。児童養護施設について学ぶために入学したが、授業を通して初めて乳児院の存在を知り、以来そこで働くことが目標に。この学校の魅力は「様々な施設が整っている環境と、親身になって相談にのってくれる先生!ですね」。
最初、子どもは人見知りをして、私が何を言っても「イヤ!」の一点張り。でも、その子の担当の先生が「このお姉ちゃん、いっぱい遊んでくれるよ」と助け舟を出してくださったら、次第に心を開いてくれるようになって。子どもと先生の絆の強さ、そして他人を信頼する心を育むためには『愛される』という経験がいかに大切かを学んだ瞬間でしたね。先生方はご自身が休みの日でも連絡を密に取り合っておられたのですが、そんな日々の連携が、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりにつながっているんだなとも感じました。
乳児院実習では、様々な理由で保護者との生活が困難になった乳幼児と生活を共にし、子どもたちにミルクを飲ませたり、オムツを替えたりしながら、一人ひとりの成長と発達を促すための支援について学びます。
児童養護施設実習
『気持ちに寄り添う』ことをまず第一に心がけました。
山本 紗弓さん 児童福祉科2年
愛媛県立北条高等学校出身
親や身近にいる目上の人たちからの愛情に囲まれて育ったという山本さん。ふとした機会に言われた「次はあなたが下の子にしてあげる番だね」の言葉に感銘を受け、この道に進むことを決意。今回は児童養護施設に2週間泊まり込み、17名の幼児と生活を共にした。
手洗いや着替えを促しても、子どもは「イヤ!」「ムリ!」「あっち行って!」のくり返し。共同生活だし、家事も山積みだから早くさせなきゃってアセるほど、ますます言うことを聞いてくれなくなりました。そこで、一方的に言うのではなく「そっか、これがイヤだったんだね」など共感することから始めてみることに。すると徐々に「イヤ」の理由をキチンと言葉で伝えてくれるようになったんです。その変化がすごく嬉しかったのと同時に、『気持ちに寄り添う』ことが信頼関係づくりの第一歩なんだと学びました。
児童養護施設実習では、虐待や親の離婚など様々な理由で保護者との生活が困難になった子どもたちと生活を共にし、食事の準備をしながら、話を聞いたり、一緒に勉強したり、遊んだりする中で、子どもの自立につなげるための支援について学びます。
障害者施設実習
自分らしく生活できるように支援することがとても大切。
片山 知華さん 児童福祉科3年
大阪府立茨木西高等学校出身
今回は19~60歳位の障害者が通う作業所へ。「利用者さんは年上の方ばかり。実習前はどう接すればいいのか不安でしたが、そんな思いが吹っ飛ぶくらい皆、明るくフレンドリーで、とてもかわいがってくれて(笑)。すごく楽しい&充実した実習でした!」。
[撮影協力]わかくさ障害者作業所
作業所内での仕事は、手織り物や陶芸品づくり。利用者さんの横に座ってお話しながら、一緒に作ったり、手順を間違えないようにサポートをしていました。印象的だったのが、作業を始める時のこと。私は当たり前のように皆さんの道具を準備していたんですが、職員さんは、ゆくゆく自分で準備ができるようになるための支援を心がけていて。彼らにとってはそのことが、ステップアップのための大きな一歩。利用者さんが働きながら自分らしく生活できるような、先を見通した支援の大切さに気づかされた瞬間でした。
障害者施設実習では、障害のある人の行動特性について理解を深めるとともに、食事や入浴、着替えや排泄といった生活の支援や、仕事に就くための訓練や就職活動のサポートなど障害のある人が充実した生活を送れるようするための支援について学びます。
障害児施設実習
信頼関係を築く第一歩は子どもを『よく見る』ことでした。
坂本 あずささん 2011年児童福祉科卒業
大阪府立茨木西高等学校出身
自閉症や知的障害のある4~5歳児クラスで2週間の実習を体験。実習中、保育士からの急な用事も比較的スムーズに対応できた坂本さん。「それはきっと、本当に色々なことが学べる学校の授業のおかげで、自分の『引き出し』が増えたからだと思いますね」。
[撮影協力]聖ヨハネ学園 知的障害児通園施設
子どもの中には友達と遊ぶのが難しい子もいて。大人と1対1で遊ぶことから始めるんですが、なかなかすぐには近寄ってきてくれません。だから何が好きで、どんなことに興味あるか、まずは『よく見る』ことに。そして泣いていたらその理由を考え、「イヤだったね」と共感し、その子が楽しいと思えることを一緒にしながら、ゆっくり、時間をかけて距離を縮めていきました。するとね、私の後を追いかけてきてくれるようになり、最終日には「ありがとう」と言ってくれたんです!嬉しくて思わず泣いてしまいました。
障害児施設実習では、障害児の行動特性について理解を深めるとともに、身体のリハビリテーションや言葉を理解すること、社会性を身につけるために行うボール遊びやパネルシアター、お絵描きといった療育活動について学びます。
INTERVIEW - 実習インタビュー
「一緒に遊ぶ」から実習は始まる。
山田 哲也 さん
保育所聖愛園 勤務
2006年児童福祉科卒業
高校卒業後、機械製造会社に就職したが、よりやりがいのある仕事を求めて保育士に転身。現在は、3~5歳児が集まる異年齢クラスの担当と、3クラスのリーダーを兼務。
保育の仕事は毎日の積み重ね。子どもたちは日々成長していくし、子どもの成長を感じることで、自分もまた成長できる。どの仕事にも負けないくらい、本当にやりがいを感じる仕事だと思います。実習生も一生懸命取り組んでくれていますが、時々、準備や雑務など段取りばかりに気を取られているなと感じることがあって。せっかく子どもと直接ふれあえるチャンスなのだから、実習ではクタクタになるまで一緒に遊ぶのが一番!特にうちの場合は、年上の子が年下の子を自然と気遣ったり、自分たちで遊びのルールを考えたりと、子ども同士で育ち合える環境づくりを心がけているので保育士は見守る場面が多いんですね。でもそんな時でも、どんどん子どもたちの輪に入っていってほしいなと思う。だって外から見ているのと中から見えてくるものは、全然違いますから。まずは子どもと向き合うこと。そこから始めてみてください。
言葉以外でも、気持ちは伝わる。
鷲岡 由美 先生
事前実習、実習中の巡回指導、実習後の個別面談までを担当。保育所勤務の経験を持ち、保育士に加え、介護福祉士、ケアマネージャーの資格、幼稚園教諭免許も取得。
吉岡 里恵 さん
児童福祉科2年
兵庫県立有馬高等学校出身
今回は『重症心身障害者施設』で、2週間の入所施設実習を経験。現場では着替え、食事、排泄など生活の介助や、遊び、ゲーム活動のサポートを行なった。
- 鷲岡
- 「ずっと寝たままの状態や呼吸器をつけてる利用者の方もいたけど、怖くなかった?」
- 吉岡
- 「全然。ただ最初はどう接したらいいか分からなくて」
- 鷲岡
- 「向こうからアプローチもされないし」
- 吉岡
- 「声かけしても届いているか不安でした。でもある時、目や手の動きで意思表示してることに気づいて。以来、一気に楽しくなりました」
- 鷲岡
- 「一番印象に残ってることは?」
- 吉岡
- 「カラオケ!曲に合わせて『声』を出し、両手を大きく広げながら歌っていて。歌が好きなことがすごく伝わってきて、思わず感動。言葉だけが気持ちを伝える手段じゃないことを強く実感した瞬間でした」
- 鷲岡
- 「実は豊かな感情の持ち主よね」
- 吉岡
- 「あとゲームの時間では、私自身が思いっきり楽しんでいたら(笑)、その姿を見て普段はもの静かな利用者さんが大笑い!『一緒に楽しむ』ことって大切だなと思いました」
- 鷲岡
- 「共有は、相手の心に添う第一歩。貴重な経験が色々できましたね」